日本巫女史/第一篇/第三章/第三節」を編集中

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'''二 太詔戸命と亀津比女命との関係'''
'''二 太詔戸命と亀津比女命との関係'''


亀津比女命なる神名は、独り「亀兆伝」の細註に現れただけで、その他の神典古史には全く見えぬ神なるゆゑ、その正体を突きとめるに誠に手掛りが尠いのであるが、此の細註に神を持つ女、天ノ香山に住む、亀津比女命、今は太詔戸命と称するとある意味は、既に言霊の太詔詞が神格化されて太詔戸命となり、これに奉仕していた巫女を亀津比女命と称したのが、更に附会混糅されて亀津比女命は即ち太詔戸命であると考えられるようになったものと信ずるのである。而て斯かる例証は原始神道の信仰においては屡々逢着するところであって、少しも不思議とするに足らぬのである。
亀津比女命なる神名は、独り「亀兆伝」の細註に現れただけで、その他の神典古史には全く見えぬ神なるゆゑ、その正体を突きとめるに誠に手掛りが尠いのであるが、此の細註に神を持つ女、天ノ香山に住む、亀津比女命、今は太詔戸命と称するとある意味は、既に言霊の太詔詞が神格化されて太詔戸命となり、これに奉仕していた巫女を亀津比女命と称したのが、更に附会混糅されて亀津比女命は即ち太詔戸命であると考えられるようになったものと信ずるのである。而て斯かる例証は原始神道の信仰においては屡屡逢着するところであって、少しも不思議とするに足らぬのである。


旁証として茲に一二挙げんに、原始神道の立場から云えば、畏くも天照神は日神に奉仕された最高の女性であって、決して日神その者ではなかったのである。それが神道が固定し、古典が整理され、天照神の御神徳が弥が上に向上されて来た結果は、天照神即日神という信仰となってしまったのである。更に豊受神にしたところが、「丹後国風土記」の逸文を徴証として稽えれば、豊受神は穀神に奉仕した女性であって、これも決して穀神その物ではなかったのである。それが伊勢の度会に遷座し、天照神の御饌神として神徳を張るようになったので、遂に豊受神即穀神とまで到達したのである。而して茲に併せ記すことは、頗る比倫を失う嫌いはあるが、古く宮中の酒殿に酒神として祭られた酒見郎子、酒見郎女の二神も、仁徳朝の掌酒であって、酒神その者ではなかったのが、後には酒神の如く信仰されたのは、天照神や豊受神と同じ理由──その間に大小と高下との差違は勿論あるが、兎に角にこうした信仰の推移は宗教心理的にも民族心理的にも、よく発見されることなのである。亀津比女と太詔戸命との関係も又それであって、始めは亀津比女は神を持てる女として太詔戸命に仕えていたのが、後には太詔戸命その者となってしまったのである。こう解釈してこそ両者の関係が会得されるのである。
旁証として茲に一二挙げんに、原始神道の立場から云えば、畏くも天照神は日神に奉仕された最高の女性であって、決して日神その者ではなかったのである。それが神道が固定し、古典が整理され、天照神の御神徳が弥が上に向上されて来た結果は、天照神即日神という信仰となってしまったのである。更に豊受神にしたところが、「丹後国風土記」の逸文を徴証として稽えれば、豊受神は穀神に奉仕した女性であって、これも決して穀神その物ではなかったのである。それが伊勢の度会に遷座し、天照神の御饌神として神徳を張るようになったので、遂に豊受神即穀神とまで到達したのである。而して茲に併せ記すことは、頗る比倫を失う嫌いはあるが、古く宮中の酒殿に酒神として祭られた酒見郎子、酒見郎女の二神も、仁徳朝の掌酒であって、酒神その者ではなかったのが、後には酒神の如く信仰されたのは、天照神や豊受神と同じ理由──その間に大小と高下との差違は勿論あるが、兎に角にこうした信仰の推移は宗教心理的にも民族心理的にも、よく発見されることなのである。亀津比女と太詔戸命との関係も又それであって、始めは亀津比女は神を持てる女として太詔戸命に仕えていたのが、後には太詔戸命その者となってしまったのである。こう解釈してこそ両者の関係が会得されるのである。
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