日本巫女史/第二篇/第一章/第二節」を編集中

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巫女が亡者に親しみを有していることは、既述の如く、古くその屍体を扱い、又た黄泉国への道しるべまでした関係から見て、少しも不思議ではないのであるが、これが仏教と習合されてからは、愈々その親しみの度を加えたようである。而して私の不詮索から、此の種の文献は、古いものから発見することは出来なかったが、併し斯うした民俗は、突如として起るものではなく、必ずやその起源は、遠い昔に属することと信ずるので、その資料を地誌類から覓めるとした。
巫女が亡者に親しみを有していることは、既述の如く、古くその屍体を扱い、又た黄泉国への道しるべまでした関係から見て、少しも不思議ではないのであるが、これが仏教と習合されてからは、愈々その親しみの度を加えたようである。而して私の不詮索から、此の種の文献は、古いものから発見することは出来なかったが、併し斯うした民俗は、突如として起るものではなく、必ずやその起源は、遠い昔に属することと信ずるので、その資料を地誌類から覓めるとした。


「出羽国風土略記」巻四に、出羽国の三崎山は、飽海・由利の両郡堺に跨っているが、山頂に三崎神社(祭神は素尊)が祭ってある。俊頼の<ruby><rb>夫木集</rb><rp>(</rp><rt>ママ</rt><rp>)</rp></ruby>に宿世山とあるのは、此の山だと云うている。然るに、此の地方の民俗として、横死者あるときは、塩越(由利郡)の巫女神職を頼み、亡者の菩提を祈る。神壇を構え、幣帛湯釜を飾り、幣の垂紙に島の形を剪る。巫女幣笹を執って、熱湯に浴し、横死の時の苦しみ、悪趣に堕ちて責を受くるなどと語ると、死者の妻子を始め、その座に並居る者は、これぞ亡者の霊魂が、巫女に乗り移りて託するなりとて哭泣する。神職は、巫女の詞に応じて、今日行うところの功徳を以て、必ず菩提に至るべしと申す。事終れば、神職より死者の霊号を送る。願主これを受けて悦ぶが、世に此の事を「三崎はなし」と云う。後に仏徒から苦情が出て、此の事は稀れになった(以上摘要)。
「出羽国風土略記」巻四に、出羽国の三崎山は、飽海・由利の両郡堺に跨っているが、山頂に三崎神社(祭神は素尊)が祭ってある。俊頼の<ruby><rb>夫木集</rb><rp>(</rp><rt>マヽ</rt><rp>)</rp></ruby>に宿世山とあるのは、此の山だと云うている。然るに、此の地方の民俗として、横死者あるときは、塩越(由利郡)の巫女神職を頼み、亡者の菩提を祈る。神壇を構え、幣帛湯釜を飾り、幣の垂紙に島の形を剪る。巫女幣笹を執って、熱湯に浴し、横死の時の苦しみ、悪趣に堕ちて責を受くるなどと語ると、死者の妻子を始め、その座に並居る者は、これぞ亡者の霊魂が、巫女に乗り移りて託するなりとて哭泣する。神職は、巫女の詞に応じて、今日行うところの功徳を以て、必ず菩提に至るべしと申す。事終れば、神職より死者の霊号を送る。願主これを受けて悦ぶが、世に此の事を「三崎はなし」と云う。後に仏徒から苦情が出て、此の事は稀れになった(以上摘要)。


而して此の記事は、前に挙げた土佐のタテクラヒの民俗と共通している点もあるが、これは横死者に限って行うというところに、非常なる相違がある。横死者が、屍体の始末または埋葬の方法に就いて、惨酷なる取扱いを受けたことは、既述[[日本巫女史/第一篇/第二章/第一節|辻占の発生の条]]に述べたので、再びそれを繰り返すことは見合せるが、更に此の記事中には三つの暗示が潜んでいることに注意せねばならぬ。即ち第一は、横死者に限って此の事を行うのは何故か、第二は、何故に此の事を「三崎はなし」というか、第三は、此の事は巫女が持ち伝えた古俗そのままか、それとも仏教の儀式を学んだものかと云う点である。
而して此の記事は、前に挙げた土佐のタテクラヒの民俗と共通している点もあるが、これは横死者に限って行うというところに、非常なる相違がある。横死者が、屍体の始末または埋葬の方法に就いて、惨酷なる取扱いを受けたことは、既述[[日本巫女史/第一篇/第二章/第一節|辻占の発生の条]]に述べたので、再びそれを繰り返すことは見合せるが、更に此の記事中には三つの暗示が潜んでいることに注意せねばならぬ。即ち第一は、横死者に限って此の事を行うのは何故か、第二は、何故に此の事を「三崎はなし」というか、第三は、此の事は巫女が持ち伝えた古俗そのままか、それとも仏教の儀式を学んだものかと云う点である。
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