「日本巫女史/総論/第二章」を編集中
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'''三 史料の整理とその解釈''' | '''三 史料の整理とその解釈''' | ||
蒐集し批判された史料は、更にこれを史論の構成に便利のように整理されなければならぬ。史料の整理方法に就いては、各自とも、その性格と、趣味と、境遇等によって別にしているが、私は柳田先生の流儀に倣って、史料を一々カードに書き留めて整理する方法を採っている。実際、私のような経済的に恵まれぬ一学究として、旧板新刊の書籍(それも私の専攻している民俗学関係の物に限る)を読破しようとするには、読んではカードに記し、記しては売り、買っては読むというようにしなければ、到底、雨後の筍の如く続出する書籍を読み盡すことは出来ぬ。勿論、その間において、少閑を偸んで、各所の図書館へも往き、学友の蔵書も借りるという有様で、その苦心と、努力とは、万巻の書籍を愛蔵している者の、夢にも見られぬところである。私は斯うして書き留めたカードを約二万枚ほど所持していて、巫女史に関するものだけでも更に幾つか細別し、分類して、整理してある。併しながら、これは私の遣り方であって、これを決して理想的のものとして大方にお奨めするのではない。貧しき者の詮方なしの一策にしか過ぎぬのである。 | |||
それでは、此の外に、史料整理の方法があるかといえば、「大日本史料」の如く、年代によって排列する仕方もあれば、更に「古事類苑」の如く、事柄によって分類する方法もあり、又「大日本古文書」の家わけ文書の如く、史料の所在、伝来等によって網羅する遣方もある。従って、如何なる整理の方法が最も優れているかは、一概に言われぬ事であると同時に、その人々の嗜好に応じて、適当なる方法を選ぶべきである。 | それでは、此の外に、史料整理の方法があるかといえば、「大日本史料」の如く、年代によって排列する仕方もあれば、更に「古事類苑」の如く、事柄によって分類する方法もあり、又「大日本古文書」の家わけ文書の如く、史料の所在、伝来等によって網羅する遣方もある。従って、如何なる整理の方法が最も優れているかは、一概に言われぬ事であると同時に、その人々の嗜好に応じて、適当なる方法を選ぶべきである。 |