日本巫女史/第一篇/第五章

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日本巫女史

第一篇 固有呪法時代

第五章 巫女の作法と呪術の種類[編集]

茲に巫女の作法とは、巫女が呪術を行うに際して、如何なる動作を執ったかと云う意味なのである。反言すれば、巫女は呪術をなすに、呪文または呪言を唱える以外に、肉体的に如何なる所作を演じたかと云うことなのである。更に、呪術の種類とは、呪術の目的を基調とした種類では無くして、呪術の方法を標準として区別した種類の意味なのである。換言すれば、第二章に既記した呪術の目的の種類ではなくして、呪術の方法の種類を言うたのである。敢て誤解を防ぐために附記する次第である。

  • 第一節 巫女の呪術的作法
    種々なる作法も今は伝わらぬ—その中で逆手を打つこと—跳躍することだけは明白に知られる
  • 第二節 顕神明之憑談としての呪術
    天磐戸前の鈿女命の動作—巫女としての最古の記録—神遊びとは何か—天照神の磐戸隠の真相—死者の面を見ては遊ぶ民俗—あな面白の語義は即ちこれ
  • 第三節 鎮魂祭に現われたる呪術
    生魂に対する鎮魂祭—死霊に対する鎮魂祭—猨女君の伝統と比自岐和気の伝統—鎮魂と招魂との区別—文字で区別されても実際は—鎮魂と復との関係—鎮魂祭に唱える呪文—平田翁の宮比神伝記と翁一流の解釈
  • 第四節 憑るべの水系の呪術
    水の有てる神秘—久延毘古の神と観水呪術—白鳥庫吉氏の卓見—憑るべの水とは何か—神功皇后の観水呪術—観水呪術から水晶呪術へ—南宮神社の剣珠と神功皇后—水鏡天神の由来—小野小町の姿見池と和泉式部の化粧水の考証—熱田神宮の揚貴妃の正体—菖蒲前も又巫女である—九州に残った巫女の水占い
  • 第五節 性器を利用した呪術
    我国の性器崇拝は神代から—天鈿女命先ず其の範を示す—古語拾遺に載せたオバセカタ—祭式舞踊に現われた性器崇拝の俗信—陰毛の長い神と生命の指標としての毛髪